虫眼鏡で見ると大きく見えるのはなぜ?

コハク
コハク虫眼鏡をのぞくと、小さな文字や虫が大きく見えますわね。どうしてなのでしょう?
30秒でわかる答え
コハクまずは30秒で、答えをお伝えしますわ。

虫眼鏡のレンズは、まん中が厚くふくらんだ形をしていて、通る光の向きを内側へ曲げます。見たいものをレンズの近く、焦点(しょうてん)という点より内側に置くと、目と脳は、曲がった光がもっと大きなものから来たように受け取ります。そのため、上下はそのままで、大きく見えるのです。

ふくらんだレンズが光を曲げる

虫眼鏡のレンズは、ふちよりまん中が厚い、ふくらんだ形をしています。光はレンズに入るときと出るときに向きを変え(屈折)、このレンズでは内側へ曲がります。まっすぐ平行に入った光は、レンズの向こうの一つの点に集まります。この点を焦点といいます。

焦点の内側で大きな像が見える

見たいものを、レンズと焦点のあいだに置いてみましょう。ものから出た光はレンズで曲げられますが、一つに集まらずに広がりながら目に届きます。目と脳は、光がまっすぐ来たものとして、その光をたどった先にものがあると考えます。そこには、本物より大きく、上下もそのままの像が見えます。これを虚像(きょぞう)といい、光が実際にそこへ集まっているわけではありません。

目に近づけてもはっきり見える

私たちの目は、近すぎるものにはピントを合わせられません。ふつうの目が楽にピントを合わせられる一番近い距離は、目安として25センチメートルとされています。虫眼鏡を使うと、それより近くにものを置いてもはっきり見えるので、小さなものを大きく見られるのです。

離すと逆さまになる

ものを焦点よりも遠くへ離すと、見え方が変わります。像は上下が逆さまになり、離すほど小さくなっていきます。ちょうど焦点の位置に置くと、像はできません。虫眼鏡で大きく見えるのは、ものをレンズの近くに置いたときだけなのです。

手に持った虫眼鏡ごしに見た遠くの家と空。レンズの中では上下が逆さまに見えている
遠くのものを虫眼鏡ごしに見ると、上下が逆さまに見えます。写真:AntanO / CC BY-SA 4.0 / ウィキメディア・コモンズ
図:ものを置く場所で見え方が変わる
焦点の内側に置く焦点虚像大きく、上下そのまま焦点より遠くに離す焦点上下が逆さまになる離すほど小さくなる
コハク
コハクものを遠くへ離すと、上下が逆さまに見えることもあるのですね。

もっと知りたい

  • 丸くなった水のしずくも、小さな虫眼鏡のような働きをして、うしろにあるものを大きく見せることがあります。
  • レンズには、まん中が厚い「凸(とつ)レンズ」と、まん中がうすい「凹(おう)レンズ」があります。虫眼鏡に使われるのは凸レンズです。
  • 私たちの目も、光を曲げるしくみ(屈折)を利用して、目のおくに光を集めて見ています。
コハク
コハクふくらんだレンズが光を曲げ、焦点の内側に置いたものを、大きく上下そのままに見せてくれるのですわ。

3択クイズで確かめよう

虫眼鏡でものが大きく見えるのはなぜ?

答えを見る
  1. 光を明るく強めるから
  2. 光の向きを内側へ曲げるから
  3. ものの色を濃くするから

光の向きを内側へ曲げるから まん中が厚いレンズが光を内側へ曲げるので、目と脳は、光がもっと大きなものから来たように受け取ります。

参考資料

  1. Converging Lenses - Object-Image RelationsThe Physics Classroom(英語)
  2. Simple MagnifierHyperPhysics (Georgia State University)(英語)
  3. Refraction of lightScience Learning Hub (University of Waikato)(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。