冷蔵庫はどうやって中を冷やしているの?

実は冷蔵庫は、冷たさではなく「熱」を運んでいるのですわ。冷蔵庫は、冷たい空気を作っているのではなく、中の熱を外へ運び出すことで冷やしています。管の中を回る「冷媒」という物質が、冷蔵庫の中で蒸発する時にまわりの熱をうばい、外側で押し縮められて液体にもどる時に、その熱を部屋へ出します。これを何度もくり返しています。

水をまくと涼しくなるのと同じ原理
夏に地面に水をまくと、まわりの空気が涼しくなります。水が蒸発する時に、まわりから熱をうばうからで、これを「気化熱」といいます。環境省の解説によると、冷蔵庫もこの原理を使っています。ただし冷蔵庫の中に水をまくわけにはいかないので、「冷媒」と呼ばれる物質が、冷やすための機械の中をぐるぐる回り、熱を運んでいます。
冷媒が熱を運ぶ道すじ
アメリカのジョージア州立大学の物理の解説によると、冷蔵庫は冷媒の圧力を下げたり上げたりして、蒸発と凝縮(気体が液体にもどること)を交互に起こさせます。圧力の低い液体の冷媒は、冷蔵庫の中の管で蒸発し、その時に中の熱をうばいます。気体になった冷媒は圧縮機で押し縮められ、冷蔵庫の外側の管で液体にもどりながら、運んできた熱を部屋へ出します。
冷蔵庫の後ろが温かいわけ
動いている冷蔵庫の後ろに手を近づけると、部屋より温かく感じることがあります。冷蔵庫が、中から集めた熱を部屋へ捨てているからです。熱はふつう、温かい方から冷たい方へしか流れませんが、冷蔵庫は電気で機械を動かして、冷たい中から温かい外へ熱をくみ出しています。エアコンも同じしくみで動いています。

冷媒の移り変わり
冷媒には長い間、「フロン類」という物質が使われてきました。フロン類にはオゾン層をこわすものや、地球温暖化を強く進めるものがあるため、使い方が少しずつ制限されています。環境省によると、日本では、オゾン層をこわす種類のフロン類の生産が2020年までに全廃されました。今の家庭用冷蔵庫では、イソブタンという、自然界にもともとある物質を使った冷媒が広く使われるようになっています。
もっと知りたい
- 資源エネルギー庁の試算では、冷蔵庫の中身を詰め込んだ状態から半分にすると、1年で電気を43.84kWh節約できます。
- カレーやスープなどの温かいものをそのまま入れると、庫内の温度が上がって余分な電気を使うので、さましてから入れるのがよいとされています。
- エアコンや冷凍冷蔵の機械によく使われるフロン類のひとつは、地球を温める力が二酸化炭素の約2000倍もあります。

3択クイズで確かめよう
冷蔵庫は、どうやって中を冷やしている?
答えを見る
- 中の熱を外へ運び出す
- 冷たい空気を作って送りこむ
- 氷を作って中を冷やす
中の熱を外へ運び出す 管の中を回る冷媒が、中で蒸発する時に熱をうばい、外側で液体にもどる時に、その熱を部屋へ出しています。
管の中を回る冷媒が、中で蒸発する時に熱をうばい、外側で液体にもどる時に、その熱を部屋へ出しています。
次のクイズへ ›参考資料
- Refrigerator / Heat Flow to Hotter Region (HyperPhysics)Georgia State University(アメリカのジョージア州立大学、物理学の解説)(英語)
- 自然冷媒について環境省 自然冷媒普及促進サイト
- 家庭でできる省エネ(キッチン)資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



