コアラはなぜあんなに長く眠るの?

コハク
コハク動物園のコアラ、いつ見ても眠っていませんか? あれには、ちゃんと理由があるのですわ。
30秒でわかる答え
コハクまずは30秒で、答えをお伝えしますね。

コアラが長く眠るのは、主食のユーカリの葉から得られるエネルギーが少ないからです。葉は繊維が多く、毒になる成分も含むため、消化に時間がかかります。そこで1日18〜22時間ほど眠ったり休んだりして、使うエネルギーを節約していると考えられています。

木の枝の分かれ目で丸くなって眠るコアラ
枝の分かれ目に体をあずけて眠るコアラ。写真:Alex Proimos from Sydney, Australia / CC BY 2.0 / ウィキメディア・コモンズ

1日の大半を木の上で休む

コアラは1日に18〜22時間ほど、木の枝の分かれ目に座って眠ったり休んだりしています。サンディエゴ動物園も、エネルギーを節約するためにこれだけ長く休むと説明しています。活動するのは主に夜で、起きている時間の多くは葉を食べることに使われます。

図:コアラの1日(休む時間と動く時間)
1日のほとんどが休む時間休む・眠る動く休む・眠る:18〜22時間動く:1日平均5〜6時間(個体によって4.5〜7時間)

帯の長さはおおよその目安です。

ユーカリは栄養が少ない葉

主食のユーカリの葉は、繊維(植物のかたい筋)が多く、栄養の少ない食べ物です。さらに、ほとんどの動物にとって毒になる成分も含まれています。コアラは盲腸(大腸の一部)が長く、おなかの中の細菌の助けを借りて、この葉を時間をかけて消化しています。

コハク
コハク葉っぱだけで暮らすのは、思ったより大変なのですね。

動かないことでエネルギーを節約

オーストラリアで行われた研究の論文では、ユーカリの栄養の低さと、毒を処理する手間が重なって、コアラが使えるエネルギーは限られると説明されています。そのため、あまり動かずに長く休むことで、エネルギーを節約し、消化も助けていると考えられています。

図:コアラが長く休むしくみ
ユーカリの葉繊維が多く、栄養が少ない毒になる成分も含む消化と毒の処理に手間長い盲腸とおなかの細菌の助けで、時間をかけて消化あまり動かず長く休むエネルギーを節約する

野生ではもう少し動いている

ただし、ずっと眠っているわけではありません。首輪に付けた加速度計(動きを記録する小さな機械)で野生のコアラを調べた研究では、活動時間は1日平均5〜6時間ほどで、個体によって4.5〜7時間の差がありました。休む時間は季節や個体によっても変わります。

もっと知りたい

  • コアラの手には親指のように向き合う指が2本あり、するどい爪とあわせて枝をしっかりつかめます。
  • ユーカリの仲間は600種類以上ありますが、コアラが好んで食べるのはそのうち30数種類ほどです。
  • 赤ちゃんは袋の中で約6か月育ち、その後、母親の柔らかいふんを食べてユーカリを消化する細菌を受け継ぐと考えられています。
コハク
コハクコアラの長いお昼寝は、なまけているのではなく、少ないエネルギーを上手にやりくりする知恵ですわ。

3択クイズで確かめよう

コアラが長く眠る主な理由は?

答えを見る
  1. ユーカリの毒で眠くなる
  2. えさのエネルギーが少ない
  3. 木から落ちないため

えさのエネルギーが少ない ユーカリの葉から得られるエネルギーは少なく、消化にも時間がかかります。長く休んで、エネルギーを節約していると考えられています。

参考資料

  1. KoalaSan Diego Zoo Wildlife Alliance(英語)
  2. Activity Patterns of Free-Ranging Koalas (Phascolarctos cinereus) Revealed by AccelerometryPLOS ONE(英語)
  3. KoalaAustralian Museum(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。