宇宙には果てがあるの?

コハク
コハク宇宙の果て、気になりますわね。
30秒でわかる答え
コハク実は、宇宙全体に果てがあるかどうかは、まだ分かっていませんの。私たちが見ているのは、光が届く範囲までですのよ。

宇宙に果てがあるかどうかは、まだ分かっていません。私たちが見られるのは「光が届く範囲」までで、その距離は宇宙の年齢より大きく、約420億光年とも計算されます。一番古い光は宇宙が約38万年の時のCMBで、これが観測の壁ですが、物理的な果てではありません。

宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の全天地図
NASAのWMAPやESAのプランクがとらえた、宇宙で一番古い光「宇宙マイクロ波背景放射」の地図です。写真:ESA and the Planck Collaboration / CC BY 4.0 / ウィキメディア・コモンズ

果てがあるかは分かっていない

宇宙に果てがあるかどうかは、今の科学ではまだはっきりとは分かっていません。私たちが「宇宙の果て」と呼びたくなるものの多くは、実際には「地球から見える範囲の限界」です。光が地球に届くには時間がかかるため、遠くを見るほど昔の宇宙を見ていることになります。

見える範囲はどこまで?

現在の観測では、宇宙の年齢はおよそ138億年と考えられています。NASAのWMAPは137億7000万年、ESAのプランクは138億2000万年という値を出しています。光は138億年で138億光年しか進めませんが、その間に宇宙が膨張したため、今見える最も遠い天体までの距離はもっと大きくなります。宇宙の年齢を140億年とした場合、今見える最も遠いものまでの距離は約420億光年と計算されています。

図:地球から見える宇宙の範囲
地球光が届く範囲(観測できる宇宙)約420億光年一番古い光宇宙マイクロ波背景放射(CMB)この先に宇宙の果てがあるかは不明

一番古い光が壁になる

実際に観測できる一番古い光は「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」と呼ばれます。これは宇宙が生まれてから約38万年後(WMAPの表現では約37万5000年後)に放たれた光で、今は温度約2.7Kのマイクロ波として全天から届きます。CMBは、私たちが電波で見通せる一番遠い壁のようなものですが、これは宇宙の物理的な果てではありません。

コハク
コハク地球から見える一番古い光は「宇宙マイクロ波背景放射」ですわ。これは壁のように見えますが、本当の果てではないのですの。

宇宙全体の形は研究中

では、宇宙全体は有限なのでしょうか。宇宙の形が「平坦(まっすぐ)」に近いことは多くの観測から支持されていますが、その先に果てがあるのか、それとも無限に続くのかは、まだ答えが出ていません。今のところ「観測できる宇宙の範囲」は分かっても、宇宙全体の果てについては、はっきりとは分かっていません。

もっと知りたい

  • CMBの温度の小さなむらは、のちの銀河や星の「種」になったと考えられています。
  • 宇宙の成分は、普通の物質が4.9%、暗黒物質が26.8%などと見積もられています。
  • 宇宙の膨張は、暗黒エネルギーによって加速していると考えられています。
コハク
コハク観測できる範囲は約420億光年とも計算されますが、その先に何があるのかは、まだ謎のままですわ。

3択クイズで確かめよう

宇宙の年齢を140億年としたとき、今見える最も遠いものまでの距離は、およそ何光年と計算されているでしょう?

答えを見る
  1. 420億光年
  2. 140億光年
  3. 1兆光年

420億光年 宇宙は約138億歳ですが、光が進んでいる間に宇宙が膨張したため、今見える最も遠いものまでの距離は約420億光年と計算されています(UCLAのFAQより)。

参考資料

  1. WMAP OverviewNASA / WMAP Science Team(英語)
  2. Planck reveals an almost perfect UniverseESA(欧州宇宙機関)(英語)
  3. Frequently Asked Questions in CosmologyUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。