雲はなぜ空から落ちてこないの?

答えは「実はゆっくり落ちている」ですわ。雲は、実はとてもゆっくり落ちています。雲をつくる水や氷の粒はとても小さく、空気の抵抗を受けて落ちる速さがごく遅いのです。雲ができる場所では空気が上へ動いていて、その流れが落ちる動きを打ち消すため、雲は浮かんでいるように見えます。

雲は小さな粒の集まり
雲は、小さな水の粒や、気温が低いところでは氷の粒が集まったものです。水の粒の半径は数マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)から数十マイクロメートルほどしかありません。それぞれの粒の中心には、ちりや煙、海のしぶきからできた塩など、さらに小さな粒があります。
小さい粒はゆっくり落ちる
物が落ちる速さは、重さと空気を受ける面の広さで変わります。粒が小さくなると、重さは面の広さよりずっと速く減るため、空気の抵抗が勝ってなかなか落ちません。かなり大きめの半径100マイクロメートルの粒でも、落ちる速さは秒速27cmほどです。雲の多くの粒は、これよりずっと小さくてゆっくりです。

上昇気流が支えている
雲は、上へ動く空気(上昇気流)の中でできて育ちます。おだやかな雨を降らせる平たい雲では秒速数cm、にわか雨や雷を起こすもくもくした雲では秒速数mを超える上昇気流があり、どちらも粒のゆっくりした落下を打ち消すのに十分です。
大きくなると雨になる
雲の粒は、水蒸気が水になって生まれたり、また蒸発して消えたりを絶えずくり返しています。雲の形がたえず変わるのはこのためです。粒どうしがくっついて大きく重くなり、上昇気流でも支えきれなくなると、雨や雪となって地上へ落ちてきます。
もっと知りたい
- 1立方kmの小さな雲に含まれる水の粒は約100万kg、車およそ500台分という見積もりがあります。同じ体積の空気はその約1000倍の重さです。
- 雲の粒の中心になる小さな粒(凝結核)は、雲の粒のおよそ100分の1の大きさです。
- 空気が上昇すると、まわりの気圧が下がってふくらみ、温度が下がります。冷えて水蒸気が水になることで雲ができます。

3択クイズで確かめよう
雲が落ちてこないように見えるのはなぜ?
答えを見る
- 雲は空気より軽いから
- 粒が小さくゆっくり落ちるから
- 雲が水蒸気だけでできているから
粒が小さくゆっくり落ちるから 雲の粒はとても小さく、落ちる速さがごく遅いのです。さらに上向きの空気の流れが、落ちる動きを打ち消します。
雲の粒はとても小さく、落ちる速さがごく遅いのです。さらに上向きの空気の流れが、落ちる動きを打ち消します。
次のクイズへ ›参考資料
- Why do clouds float when they have tons of water in them?(UCAR COMETの気象学者による解説)Scientific American(英語)
- How Clouds FormNOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)(英語)
- How do clouds float?Smithsonian National Air and Space Museum(How Things Fly)(英語)
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



