冷めたご飯はなぜ硬くなるの?

ご飯の中の変化を、30秒でまとめましたわ。ご飯が硬くなるのは、でんぷんの「老化」とよばれる変化のせいです。炊くとほどけてやわらかくなったでんぷんが、冷えると少しずつ並び直し、硬くぼそぼそになります。この変化は、冷蔵庫くらいの、水が凍らない程度の低い温度でいちばん進みやすいと考えられています。

炊くとでんぷんがほどける
生のお米のでんぷんは、分子がきちんと並んだ硬い状態です。水といっしょに加熱すると、でんぷんの中に水が入りこみ、並びがほどけてやわらかくなります。これを糊化(こか)といい、炊きたてのご飯がふっくらしているのはこのためです。
冷えると並び直す
ほどけたでんぷんは、冷えるとまた分子どうしが結びつき、元の状態に近い形へ少しずつ並び直します。これを老化(ろうか)といいます。老化したでんぷんは、硬くぼそぼそした食感になり、水分がしみ出すこともあります。
温度の話は、本文と同じ「でんぷん糊の老化の温度依存性」(澱粉科学)の実験にもとづきます。
冷蔵庫の温度で進みやすい
老化は、水が凍らない程度の低い温度で最も進みやすいと考えられています。でんぷんののりを0〜70℃で保存した実験では、温度が低いほど老化が速く、0℃がもっとも老化しやすいという結果でした。冷凍するときは、この温度の範囲をすばやく通りすぎるのがよいとされています。

お米の種類でもちがう
でんぷんにはアミロースとアミロペクチンの2種類があり、アミロースのほうが老化しやすい性質があります。炊いたご飯を10℃で保存した実験では、コシヒカリは1日、2日とたつにつれて硬くなりましたが、アミロースの少ないミルキークイーンは、2日たっても硬さがあまり変わりませんでした。
もっと知りたい
- 老化は、水分が50〜60%くらいのときに最も起こりやすいといわれます。水分の少ないせんべいや即席めんでは、老化は起こりません。
- でんぷんの老化には、すぐに進むものと、何日もかけてゆっくり進むものがあります。速く進むのはアミロース、ゆっくり進むのはアミロペクチンです。
- もち米のように粘りの強いでんぷんは老化しにくく、0℃に置いても老化が見られなかったという実験があります。

3択クイズで確かめよう
冷めたご飯が硬くなるのはなぜ?
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- 水分がすべて蒸発するから
- でんぷんが並び直すから
- お米のたんぱく質が固まるから
でんぷんが並び直すから 炊いてほどけたでんぷんが、冷えると少しずつ並び直す「老化」が起こります。冷蔵庫くらいの低い温度でいちばん進みやすいとされます。
炊いてほどけたでんぷんが、冷えると少しずつ並び直す「老化」が起こります。冷蔵庫くらいの低い温度でいちばん進みやすいとされます。
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- 加工デンプンの特性と食品への利用法農畜産業振興機構(ALIC)
- でんぷん糊の老化の温度依存性(澱粉科学, 1972)日本応用糖質科学会(J-STAGE)
- X線回折による小麦粉二次加工品および澱粉質食品の糊化・老化の解析SPring-8/SACLA 利用研究成果集(高輝度光科学研究センター)
- Evaluation and Suppression of Retrogradation of Gelatinized Rice Starch (J Nutr Sci Vitaminol, 2019)日本大学ほか(J-STAGE)(英語)
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



