月はなぜ地球に落ちてこないの?

コハク
コハク月はいつも地球のそばにいるのに、どうして落ちてこないのかしら?
30秒でわかる答え
コハク地球の重力は月を引っぱっていますわ。それでも落ちてこない秘密は、横向きの速さにありますのよ。

月は地球の重力で引かれ続けていますが、横向きに十分速く動いているため、地球へまっすぐ落ちずに回り続けます。この重力と横向きの速さのバランスが「公転」です。月は地球に落ちずに、同じ軌道を回り続けています。

月面のクレーターの向こうに地球が昇る「地球の出」の写真
月の周回軌道から見た、クレーター越しの地球の出。月は地球の周りを、重力と横向きの速さのバランスで回り続けています。写真:NASA / Goddard Space Flight Center / Arizona State University / Public domain / ウィキメディア・コモンズ

月はいつも落ち続けている

月は地球のまわりを回る「衛星」です。NASAの解説によると、軌道上の物体は、重力に引かれていなければ宇宙へまっすぐ飛び去ります。でも地球の重力が月を引っぱっているため、月はいつも地球のほうへ引かれています。つまり月は、止まっているのではなく、地球に向かって「落ち続けている」のです。

図:月が落ちてこない理由
地球の重力が月を引っぱる月は横向きに速く動く落ちずに回り続ける

横向きの速さが決め手

軌道ができるには、前に進む力(運動量)と重力の引っぱる力のバランスが必要です。前に進む勢いが強すぎると、月は地球を通りすぎてしまいます。弱すぎると、引っぱられて落ちてしまいます。月は、地球に引かれながらも横向きに十分速く動いているため、地球のまわりを回り続けます。NASAは「落ちながら、横に十分速く動いているので、惑星にぶつからない」と説明しています。

公転というバランス

重力と横向きの速さがつり合った状態が「軌道」や「公転」です。軌道は完全な円ではなく、わずかに楕円(だえん)をえがきます。月と地球の距離も少し変化し、近い点と遠い点があります。それでも、地球に落ちてくることはありません。

コハク
コハク月は止まっているのではなく、横向きにとても速く動き続けていますの。落ちながらも、地球のまわりをぐるっと回っているんですのよ。

衛星も惑星も同じしくみ

国際宇宙ステーション(ISS)も同じしくみで地球のまわりを回っています。人工衛星は、前に進む勢いが強すぎると宇宙へ出てしまい、弱すぎると落下します。地球が太陽のまわりを回るのも、太陽の重力と地球の横向きの速さのバランスによるものです。月も地球のまわりを、同じしくみで回り続けています。

もっと知りたい

  • 月は自然の衛星です。人工衛星と同じく、軌道を回る天体のことを「サテライト(衛星)」と呼びます。
  • 月の重力は海を引っぱり、地球の潮の満ち引き(潮汐)を起こします。
  • 軌道は完全な円ではなく、月と地球の距離は一定ではありません。最も近い点は「近地点」、最も遠い点は「遠地点」と呼ばれます。
コハク
コハク重力と横向きの速さのバランスが、月の公転を支えていますわ。宇宙のバランスって、本当に美しいですの。

3択クイズで確かめよう

月が地球に落ちてこない一番の理由はどれ?

答えを見る
  1. 地球の重力が弱いから
  2. 月が横向きに十分速く動いているから
  3. 月に厚い大気があるから

月が横向きに十分速く動いているから 月は地球の重力で引かれ続けていますが、横向きに十分速く動いているため、まっすぐ落ちずに地球のまわりを回り続けます。この重力と横向きの速さのバランスが公転です。

参考資料

  1. What Is an Orbit?NASA Space Place(英語)
  2. What Is Gravity?NASA Space Place(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。